「英単語学習」について。

「英単語学習」について。

【概説】

英語の学習で要のひとつとなるのは単語学習である。

「一体どのくらいの単語を覚えれば良いのか?」「自分が使っている単語帳で難関大学の入試を乗り越えられるのか?」というのは多くの受験生の共通の関心事である。

多くの受験生は下記に紹介するような「定番単語帳」を使って単語を暗記する。ここに紹介してあるような単語帳で東大、医学部、早稲田、慶応といった難関大学の入試を乗り切ることができるのか?

結論から言おう。

東大を始めとする国公立大学は下記のような「定番単語帳」で「ほぼ間に合う」。しかし、早稲田慶応といった最難関私大や私立医学部には「かなり足りない」

まず、東大を始めとする国公立大学で「ほぼ間に合う」とは「定番単語帳に載っていない単語もたまにあるが、ほとんどはカバーしている」という意味である。

例えば東大は文科省の方針をかなり忠実に遵守し、高校の教科書に出てこないような単語には注が付いていることが多い。例えば東大の2023年の1番の要約問題にはcellphone「携帯電話」のような、誰でも知っているような単語にも注が付いている。

「何だ!東大の英語は単語の心配をしなくてよいのか!」と思うのはまだ早い。

robust「頑強な」や rigorous「厳しい」や flush「流す」などといった「定番単語帳」には出ていないことが多い単語も注なしで出てくる事もある。

しかも、これらは長文問題の穴埋めの選択肢やリスニング問題の「選択肢」の中に登場している。

「選択肢」に使われているということは「前後の文脈」には一切頼ることが出来ず「単語そのもの」の意味を文脈とは無関係に「記憶している」必要があることを意味しているのである。

次に、「定番の単語帳」では早稲田、慶應、難関私立医学部には「かなり足りない」とは、これらの大学の英文には「定番の単語帳」には載っていない単語が「しばしば出てくる」ということである。

読んでいる英文に自分の知らない単語が「しばしば出てくる」と普通は物凄いストレスを感じることになる。正解に到達する可能性も大きく左右される。英文の空欄を埋める問題などで「選択肢」に「知らない単語」がある場合、「前後の文脈から推測する」ことができないのだから、解答は不可能である。

【受験生がやるべき事】

以上のように入試英語においては「英単語を知っているかどうか」が正解を出せるか出せないかに直結することもしばしばある。

そこで受験生に是非お勧めしたいのが「自分が使っている単語帳で志望大学の英語の問題に足りるかどうかの確認」である。

 

【1】旺文社ターゲット1900

昔からみんなが使っている「定番」。「入試に出る順」になっているので即効性がある。語根や単語の成り立ちについての説明がないので「機械的な丸暗記」が苦手な人には向いてない。

【2】駿台「システム英単語」

よく使われる「セットフレーズ」で覚える。

【3】Z会「速読英単語」

「長文の中で覚える」というコンセプトで作られている。

【4】鉄緑会「鉄壁」

「語根」や「単語の成り立ち」が詳しく説明されている。分厚いので読むのに時間がかかる。

【5】数研出版「LEAP」

有名な竹岡講師の作った本。「鉄壁」のコンセプトと同様「単語の成り立ち」をすべての単語で説明する。「鉄壁」をコンパクトにした感じの本なので時間がない人にお勧め。

【6】DUO

「例文の中に必要な単語を全て組み込む」というコンセプトで作られた本。コンセプトは良いのだが「例文が不自然で覚えにくい」と感じる。

 

 

【熟語帳】

【1】ターゲット英熟語

「出る順」に英熟語を覚えていく本。

【2】システム英熟語

熟語の成り立ちをきちんと説明している。「熟語をしっかり抑えたい」という人にはお勧めの1冊。

【3】速読英熟語